徹底した衛生管理、そして周辺環境へ配慮した工場として
福崎工場では、衛生管理・品質管理を徹底するため、ISO22000の認証を取得し、人と物の動線を考慮した工場レイアウトを採用しています。
工場内を衛生レベル3区画に分割。「普通区」「準清潔区」「清潔区」と、床色から衛生レベルを区別しています。原料から製品となる製造ラインを普通区から清潔区へと一方通行にすることで、効率的な衛生管理を実現しています。
普通区では原材料入荷と原料調合を行います。安全証明書のある原料のみを仕入れて、雑菌混入チェックや色彩計チェックなど、厳しい原料チェックを。
準清潔区では熱処理による造粒作業を行います。最新鋭の造粒機(エクストルーダー)を用いて、実際に餌を作る区域です。
清潔区は包装加工の出荷場です。製品の出荷チェックを行うために、徹底した衛生管理を行っています。
この清潔区の入場では、サニタリールームで手洗い消毒をセンサー管理、エアーシャワーを設けるなど、人用の食品加工会社並みの衛生管理徹底で出荷に当っています。
また、「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の「5S活動」を徹底。壁と床の境をR化して、ゴミが溜まりにくい構造に。床の色もゴミが目立つ色合いになっています。
さらに、この工場には、陽圧管理システムを導入。各区画の気圧に変化をつけることで、衛生レベルの高いフロアへ汚れた空気が入らない仕組みに。空気を一方通行にすることで、清潔区域(レベル3区)へ埃や飛来虫の侵入を防いでいます。
そして、搬入搬出場所には、二重シートシャッターを備えて、構内へ入る車両タイヤを洗浄・消毒する『踏込み消毒槽』を設置し、薬液脱臭システムで臭気を大幅カット、工場排水は河川放流可能なレベルにまで処理するなど、周辺環境にも優しい工場です。
【陽圧管理システム図】
専用の機械により、清潔区→準清潔区→普通区の順番に気圧を高くすることで、空気は普通区の方向へと流れます。衛生レベルの低い普通区から、衛生レベルの高い清潔区に空気が流れないようにしています。
Hikariの品質管理の歴史
年月 | 出来事 | Hikariの対策 | 検査・認定 |
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2001年9月 | 狂牛病(BSE)の牛を国内で初めて確認。国内の肉骨粉等が含まれる全ての製品の製造・流通が一時禁止となる。 |
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2002年4月 | FAMIC※1の工場検査において、アメリカが求める反芻動物由来原料の安全基準に合格。 | ||
2004年8月 | BSE問題を受けてEU規制が強化 EUが求める制度※2が日本にないため、EUへ輸出停止となる。 |
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2006年4月 | 「EU域内に輸出するペットフード等の製造施設の認定制度」を成立(農林水産省) | ||
2006年6月 | EUへ観賞魚飼料の輸出を再開 | FAMICの工場検査において、EUの求める安全基準を満たしていると認められ、農林水産省の認定工場となる。 | |
2007年3月 | ペットフードへのメラミン混入事件発生※3 |
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2011年3月 | 東日本大震災により原子力発電所事故発生 EU規制が強化。輸出が一時停止。 |
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放射性物質分析結果、製造日報、原料の産地証明の提出により、農水省から証明書を発行。※4 EUへの輸出再開となる。 |
2017年9月 | 食品安全強化法(アメリカ)で食品だけでなく、ペットフードの輸入・流通規制強化 |
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2019年5月 | FDA(米国食品医薬局)による食品安全強化法に基づいた工場監査をクリア。 | ||
2020年5月 | ISO22000(食品安全マネジメントシステム)取得へチャレンジ |
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2020年5月 DNVによる監査に合格。ISO22000認証取得 |
- FAMIC:独立行政法人農林水産消費安全技術センター(旧(独)肥飼料検査所)
- ペットフード工場の安全性を政府が認証する制度
- FDA(米国食品医薬局)により、『中国産小麦グルテンにメラミンが混入。この原料を用いたカナダ産ペットフードによりイヌやネコが死亡した。』と報告。メラミンは製品中のタンパク質量を多くするために添加。この約1年半後、同様の手法が牛乳にも用いられ、中国産粉ミルクで大きな被害に発展。
- 放射能セシウムの分析は現在省略が認められ、実施していません。また放射性セシウムの分析結果、製造日報、原料の産地証明の農水省への提出は現在省略が認められ、実施していません。
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ISO22000認証書(254KB)
キョーリンフード工業
(福崎・加西・九州工場)